はじめに
子育ては喜びと共に、経済的な負担も伴う重要な段階です。特に、大学進学までの期間はその負担が増加します。子育て費用は様々な要因によって変動し、その全体像を把握することが重要です。
子育て費用の期間は、出産から大学進学までの約18年間に及びます。概算金額は地域や生活スタイルによって異なりますが、平均的な家庭では数百万円から数千万円になることが一般的です。具体的な金額は、子供の年齢や教育レベル、家庭の所得などによって異なります。
教育費の内訳
幼稚園・小学校・中学校・高校・大学までの教育費の概要
子供の成長に伴い、幼稚園から大学までの教育費が必要になります。幼稚園や小学校では、授業料や教材費、遠足や行事費などがかかります。中学校や高校では、これに加えて部活動費や通学費、修学旅行などの費用がかかります。大学進学に至るまでの教育費は、授業料や入学金、学生生活費などを含みます。
幼稚園~高校までの学習費総額※1
結果の概要-令和3年度子供の学習費調査:文部科学省 (mext.go.jp)
幼稚園~高校まですべて公立だと575.7万円、すべて私立だと1839万円かかります。
これは子ども1人にかかる教育費の総額ですから、子どもが複数いる場合は上記の教育費総額×人数分を準備しなければなりません。
国公立大学、私立大学 総額
2023年度保護者に聞く新入生調査概要報告|全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連) (univcoop.or.jp)
data20_all.pdf (jasso.go.jp)
20201225-mxt_sigakujo-000011866_4.pdf (mext.go.jp)
大学進学までの教育費の見積もり方法
大学進学までの教育費を見積もる際には、大学の学費や生活費、進学する可能性のある学校や専攻に合わせて計算する必要があります。また、大学の学費や生活費は時期や地域によって異なるため、複数の見積もりを比較することが重要です。
支援制度の活用方法
近年、教育費の無償化政策が進んでいます。これにより、学校教育にかかる費用が一部軽減されます。無償化される費用の範囲や条件を把握し、家計に負担を軽減するために活用することが重要です。
児童手当
2024年10月から児童手当が拡充されます。これまで支給対象が中学生までだったのが、高校生まで対象になります。第三子以降は金額が3万円に倍増します。また、所得制限も撤廃されます。
幼児教育・保育の無償化
この制度により幼稚園、保育所、認定こども園などを利用する3~5歳の子ども、および住民税非課税世帯の0~2歳の子どもは、施設の利用料が無償化されます(子ども・子育て支援新制度の対象とならない幼稚園は月額2万5,700円が上限)
幼児教育・保育の無償化について(日本語)|こども家庭庁 (cfa.go.jp)
高等学校等就学支援金制度
判定基準を満たすと高等学校、特別支援学校(高等部)、高等専門学校(1~3年生)、専修学校(高等課程)の授業料が無料になります。(上限あり)
20240319-mxt_kouhou02-5.pdf (mext.go.jp)
大学無償化
3人以上の子どもを扶養している世帯の方は所得に関係なく入学金、授業料は無料(上限あり)になります。対象となる学校は大学、短期大学、高等専門学校(4・5年)、専門学校※3です。
※3高等教育の修学支援新制度の対象校のみ
奨学金や教育ローンの活用
奨学金や教育ローンは、大学進学などの教育費を賄うための借り入れ制度です。
奨学金には「給付型」と「貸与型」の2種類があり、貸与型の中でも利子がつくものとつかないものがあります。給付型以外の奨学金や教育ローンを利用した場合、将来的に返済の必要があることを認識しておきましょう(奨学金には高校生も利用できるものがあります)。
返済条件や金利などを比較し、適切な契約を選択することが重要です。これらの制度を利用することで、教育費を効果的に負担することができます。
貯蓄と投資の重要性
貯蓄や投資の目的と方法
子育て費用を貯めるためには、定期的な貯蓄や投資が必要です。将来の教育費や生活費を見据えて計画しましょう。貯蓄や投資の目的は、子供の将来への準備や家計の安定化です。
学資保険や投資信託の選び方とメリット
学資保険や投資信託は、将来の教育費を積み立てるための手段です。リスクやリターンを考慮して適切な商品を選びましょう。また、学資保険の場合は保障内容や満期給付金などを確認しておくことが重要です。
まとめ
子育てにかかる費用は膨大であり、十分な準備が必要です。
将来いくら必要なのかを把握して、子供が生まれたらすぐに教育費の準備を始めましょう。
支援制度の活用や貯蓄、投資など、様々な手段を駆使して、子供の未来に備えましょう。子育て費用に関する理解と計画は、家庭の経済的安定や子供の成長をサポートするために不可欠です。